エルヴィスがすべて
外国の音楽、特に歌詞のある音楽はメッセージの意味が分からないので、一部例外を除いてはあまり聞きませんが、その数少ない例外がエルビス・プレスリーです。デビューからではなく、70年代初めに映画「エルビス・オン・ステージ」を聞いからですが、当時、そのあまりの本物さ、迫力に圧倒されました。 レコードやDVDを数枚もっているだけで、コアなファンからすればファンの内にも入らないでしょうが、まだ白人と黒人がはっきり区別されていた時代に、意図してではなく、自分内から湧き出てくるオリジナルとして融合してロックンロールを創生したプレスリーは当時とすれば秩序の破壊者だったのでしょう。(同類にも見えるビートルズは出現当時から、なぜか好きになれませんでしたが、後に女王陛下から勲章やサーの称号を貰って有難たがるなど、叙勲を至上とする官僚と一緒で何の矜持もない、俗物であったことを暴露してしまいました。)
エルビスはあまりの存在の巨大さゆえに、ショービジネスに翻弄され、取巻きが稼ぐために不本意なステージを押し付けられたこともあったようで、ショーの出来にも波があると思いますが、興がのってきた時のステージは神がかりです。好きなアルバムである「ライブ イン メンフィウス」は自宅、グレースランド御殿のあるテネシー州メンフィスのステージの録音ですが、「ぼくは救われました。神は存在するのです。なぜなら神は愛だからです。」と語って復活した、入魂のステージです。
LP「エルビス・ライブ イン メンフィス

そのなかでも、2曲、解説はライナーノーツからの引用
偉大なるかな神「How Great Thou Art」 そしていよいよ圧巻はA面最後の「偉大なるかな神」。これはまさに絶唱、人魂の熱唱といえるでしょう。「ニこでもスタンプスをフィーチャーして、私の好きなゴスペルを唄おうと思います」と語って唄い出すこの曲は、最愛の母の死と入隊が重なって、除隊後もその淋しい陰が抜けず、やがてスランプに落ち入っていった1965年に、思いもかけずエルヴィスが5年ぶりに吹込んでくれたアルバムのタイトル・ナンバーだった曲です。
アメリカの祈り「An American Trilogy」
次がB面中最高の聴きものである「アメリカの祈り」です。この歌の中に出てくるディキシー・ランドとは、南部諸州をさしている言葉で、メンフィス・テネシーは、まさにその南部。したがってこニでの喚声はひときわすさまじく、それまでの女性の金切り声とはまた違う聴衆のウオーっという声が、怒濤のようなすごさで盛り上っていきます。それもそうでしょう、「南部の地こそ私が生まれたところ。ああ、私は南部に居たい、南部こそ私が生き、そして死ぬところ」と、南部が生み出した世紀の王者が、その南部で今、唄っているのですから
Youtube 「How Great Thou Art 」 LPと同じステージかも
DVD「エルビス・オン・ステージ」 当時まだ高価だったのですが、やっとの思いで購入したものの、PCの能力不足で画面が紙芝居状態しか再生できず、Hollywood+という、MPEGデコーダカードを購入してやっと見ることができました。

湯川れい子著 エルヴィスがすべて 
Youtube 「An American Trilogy 」 何故か涙が止まりません。
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