These foolish things

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豊島 ミホ 「底辺女子高生」

豊島 ミホ 「底辺女子高生」

映画「檸檬のころ」の原作者 豊島ミホさんが書いた本です。映画の「檸檬のころ」は原作の複数のお互いに関係したストーリー集から、2人の卒業真近な2人の高校3年生に焦点をあてて再構築したものでした。過去の記事でも書いたように、毎日、変わり映えのしない永遠に続くように思える日常のなかで、ある一時期、心が高揚したり落ち込んだりする様子を秀逸に描いていました。

底辺女子高生 檸檬のころ

これに対して「底辺女子高生」は著者が高校生だったころの経験を、ほとんどそのままで描いている(と思える)ものでした。「檸檬のころ」は創作で、本書とは異なることをおいても、「檸檬のころ」は上澄み、「底辺女子高生」は沈殿といったような感じを受けました。

下宿生活、屋上(に相当する美術室)、保健室登校、実験室での2人だけの掃除、文学誌への投稿など、小説にも登場したような場面も多く、この経験があのシーンに生きたのだと納得するところもありましたが、沈殿だけに、全体として今時と思えないほど、それこそ「ヘタレ」な高校生活が描かれています。

イラストも上手

例えば
クラス分け後、グループができる段階でお互いにレベルを値踏みして一番下だと自覚するシーン。
運動神経がなくて、地味女子グループは目立たない卓球に出場するが、地味男子グループとダブルスをやることになって、言葉を交わさないままお互いに敬遠して練習せず、惨敗した場面。
2年間で男子とやむを得なかった3回しかしゃべらなかった。

いなかの平凡な高校生の生活を底辺と称してここまで、自分を偽らずに書き込める筆者は、どこにでもいる凡人ではありません。数10年前の私の高校生時代でもこれほど「ヘタレ」ではありませんでしたが、覚えていても思いだしたくなかったり、書き留めるなどとは思いもよりません。2週間も家出をする行動力があり、自分の上澄みをすくいだせる力を持つ人は、大げさに言えば清濁併せ持つ器量と能力があるのでしょう。


過去の記事 「映画 檸檬のころ」
http://77117c.blog118.fc2.com/blog-entry-1.html

幻冬舎WEBマガジン「底辺女子高生」 そのまま読めるようです。
http://webmagazine.gentosha.co.jp/toshimamiho/vol111_toshimamiho.html

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