These foolish things

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ムーミンパパ海へ行く (2)

ムーミンパパ海へいく(2)

先の富原真弓さんのムーミンに関する著作に関して、原作をを久しぶりに読み返しました。

ムーミンパパ海へ行く

ムーミンパパは、それがヨーロッパの家長としての役割なのか、一家のあるべき道を指し示す必要があると常に感じていますが、平凡な日常はムーミンママに仕切られて、自分の存在価値がわからなくなって、灯台のある島に一家で移住して、そこの新しい生活で、開拓者としてママに先立って、自分の主導権を回復しようとします。それもあらかじめ計画を立ててそのとおり実行しようと試み、また常にノートに記入して全てを理解しようと努めます。でも海や沼などの自然相手では当然、計画どおりにはことが進まず、また、理解できないことも多く残ります。家族も思ったとおりには行動しません。

「昼食後、すぐに出発することもできたんだけれども、このようなばあいは、日の入りを待たなければいけ々いのだ。順序正しくはじめるというとが、本は第一行からはじまるとおなじように、たいせつなことだからね。万事がそれできまるんだよ」
「きょうが何日だか、見なけりやいかんのだ。かけどけいを持ってこなかったのは、大失敗だったな。それにしても、日曜だか水曜だかわからないんじや話にもならん。わしにはそんな生活はできないわい」
ムーミンパパはパイプをかみかみ、ひっしになってなにかしら説明をみつけようとしました。「わしにはわからん」といわされるのは、つらいことでしたもの。パパはわからないことだらけなのには、もううんざりしていたのです。

ムーミンママはムーミン村では庭に畑を作って野菜を育て、地に足のついた生活をしていましたが、ムーミンパパに従って島に移住してなじもうと努力しますが、ホームシックになり、灯台の壁に花の絵を描いて、そのなかの庭に入り込んで寝てしまいます。

そうやってねていると、ムーミンママは、自分はちいさいのだなあとつくづく感じました。鼻をまくらにうめて、りんごの本のことやなんかを、いっしょうけんめい考えようとしました。けれども目にうかよのは、風に波立つ海のことだけでした。真っ暗やみの中で、目の上におおいかよさってきて、浜も島も燈台も、どこもかしこも占領してしまう海ばかりでした。ムーミンママの目の前には、世界じゆうがなめらかに流れる水になって、このへやもゆっくりとただよいはじめるすがたが、うかんできました。


ムーミントロールは、次第に自分の場所を探し始めます。隠れ場所を見つけたり、夜、一人で家の外に出てうみうまにからかわれたりしますが、、全てを凍らせ、死に至らしめるモランと毎晩会っているうちに、モランの心を解かして、次第に打ち解け、海、島、木々が自然だということを理解して「まず、好きにならなくちゃ」とパパに言います。そして、パパと少しずつ対等に考えられるようになって成長していきます。

ムーミントロールはこういって、こんな重大なことを、パパが自分に相談してくれたことで、うちょうてんになりました。そして、海とはいったいどういうものかと、自分でもいっしょうけんめいに考えてみました。
「おまえはほんとうにそう思うのかい。海はぜんぜんリズムもなければ理由もないんだって」と、ムーミンパパはききました。「たしかにないと思うな」と、むすこはこたえました。自分のこたえが正しいことを心から願いながら。


パパが考えを切り替えて理解しようと海と対話し、プレゼントである板きれをもらい家族総出で引き上げます。それがきっかけでママは絵に入り込むことがなくなります。最後に元灯台守の漁師の誕生日にパーティを開いて理解を深めたあと、灯台に再び灯が点ります。

「ところで、公平にみて、おまえさんがウイスキーの箱をとどけてくれたのは、ごしんせつだったね。わしはおまえさんがなぜそうしたか知ってるよ。おまえさんは、まけかたを知っているからだよね。そうだろ。しかし、だからといって、島にそのしかえしをしようというのは、ひきょうだぜ。わしがこんなことをいうのも、つまりはおまえさんがすきだからさ」。ムーミンパパは頭がつかれたので、おしゃべりをやめ、岩によりかかって待ちました。

ムーミン谷の名言集

平凡だった家族が、まるで環境の違う場所への引越しと環境変化、それぞれの思い入れの違いなどから次第にばらばらになりながら、最後にまた理解し合うという、大人の寓話で、やはりムーミンパパが、がんじがらめの自分の思い込みから解放され、蘇生する内容が中心のテーマだと感じました。

ただ一人、養女のミイだけは、常に現実を直視して、バランスを崩しませんでした。


ムーミン童話とはなにか?(高橋静男)
http://www.hico.jp/sakuhinn/7ma/mu01.htm

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