These foolish things

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ちりとてちん(4)

ちりとてちん(4)

本ブログは、ブログの名前「These Floolish Things」にもあるように、お気に入りを少しずつ思い出しながらゆっくり綴っていくつもりで始めましたので、まだ終了していないドラマは、取り上げない予定でしたが、毎週、1時間半の中で起承転結があって完結しているとも言える「ちりとてちん」は例外で、書かずにはおれず、これで4回目の登場です。

先週の第19週放映分の最後の地獄八景の一門稽古の後、ひさしぶりに外泊できた師匠が、草若弟子の会の前日(3/31の設定)に弟子達と食卓を囲むシーンでは、たぶんこのような時間は2度とこないであろう事を、苦楽を共にしてきた師弟とも認識しており、貴重な時間を過ごしていました。(食事のシーンは、みなさん素のようにも見えました。)。そして本第20週は草若師匠が亡くなるという、師匠がらみのストーリーとしては、高座復活以来か、それ以上に重要な内容の週で、草若弟子の会当日(4/1)のシーンがやはり、クライマックスでした。 (以上、まくら風)



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創作落語について、若狭は重病の師匠と何回も約束をしながら、現実にはまったく筆が進みません。それに対して、草々は、意外にも師匠が若狭に助けられていたことを「師匠の方が、お前が居てくれたらええなって…思いはったんかも分かれへん。ほんまは高座に戻りとうてしゃーない。もう一辺落語やりとうてしゃーなかったんとちゃうかなぁ。こんなけったいな落語の世界から飛び出して来たような子が、いつか自分を高座に引きずりあげてくれるんやないかて師匠自身も気ぃ付きはらへん、心のずっと奥のほうそない感じてはったんと違うかなぁ。」と気がつきます。恐竜草々も若狭を理解しようとして、ずっと努力をしてきた結果、師匠の本当の気持ちにも気がつくまで成長したのでしょう。

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草原兄さんは、楽屋に草若危篤の知らせが入り動揺した小草若を、「小草若。お前がほんまに師匠のとこ行きたい言うんやったら俺がお前の分の高座務めたる。けどな、ほんまにそれでええのんか?師匠が身削って稽古つけてくれた地獄八景、高座にかけへんままでほんまにええのんか?」と諭します。さらに草原にいさんは高座にあがる直前の若狭にも「師匠が入院してはることはお客さんかて知ってはる。けど絶対にそのことを思い出させるな。師匠の事を心配しながら演じてるてわかったらお客さん笑えんようになる。そやから絶対に悟られるな。」と教えます。師匠に「草原、前が居てくれて、ほんま助かった。」と言わしめた、一番弟子として師匠の代わりを立派に努めて、弟弟子たちをまとめており、強い意思にオーラが感じられました。実際の自分の師匠の場合とだぶって、感慨無量だったでしょう。

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小草若は草原にいさんの諫言があっても、まだ師匠に会いに行こうとしますが、楽屋入り口の徒然亭の紋ののれんをくぐって出ていけません。たった1切れの布の暖簾は楽屋の中と外を区切る結界のようで、伝統の一門であることの責任の重さを象徴するのれんを、越えて外界に出ることができませんでした。その後、高座ではそぶりも見せないで、見事な落語を演じていました。父の草若師匠から、「自分にないものを出そうとするな。」とコピーでなくても良いと言われた意味が判ってきたのでしょう。抱えていた重圧から少しでも立ち直って、これから父の名跡をついで欲しいと念じました。

若狭も「私かて、もっと師匠に教えてもらいたいんです。兄さん等だけ、ずるい。ずるい、ずるい、ずるい」と言って直前まで相変わらずだったり、楽屋では師匠危篤の知らせで涙を流していたにもかかわらず、土壇場の正念場ではきりっと締まって、お客さんの前ではしっかりと創作落語を演じていました。また少し成長しましたね。なんとなく漫談風で、内容も自分自身の来し方でした。「だれでも自叙伝で一回は小説が書ける」とも言いますし、次の創作落語の内容が少し心配です。

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そして、天狗座の楽屋て、終演後、挨拶に行こうとする若狭に、病院で危篤で、いるはずのない師匠が声を掛ける(ように感じる)シーンが、一番心に残りました。暖簾をくぐろうとして、ふと振り返ると暗い部屋に師匠の姿はなく、師匠の羽織が掛かっているだけでした。いつもの妄想か、あるいは幻を見たのかの詮索は、この際不要で、師弟の深い絆を現していて、涙がとまない名場面でした。最後の挨拶も全員立派にこなしていて、様式美の見事なシーンでした。

師匠のいない来週から、しばらく放心状態となりそうです。


師匠の病室の脈拍計の数値と音で、私の親が危篤状態で人工呼吸器でやっと生命を維持していた時のことを思いだしました。当時、実家から遠く離れた場所で暮らしており、仕事に戻るべきか、そのまま残るべきかを悩んだ末に、戻る途中で連絡が入り、親の死に目に会えませんでした。意識がない状態でも親は子供にいてほしかったのか、今だに結論が出ません。せめて師匠が訪れたあんな楽しそうな地獄だったらよかったでしょうに。
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