These foolish things

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スクラップブックより

スクラップブックより(5)


新聞の切り抜きから琴線に触れた記事を時折アップしていましたが、ここしばらくはそんな気持ちになる記事にお目にかかれませんでした。
しかし2011.11.30毎日新聞夕刊の木村万里さんのコラム「月間笑いに生アクセス」の落語家立川談志の記事は久しぶりに、書いた人の体温や息遣いが聞こえるような、湯気が立っている文章でした。私自身は立川談志の落語は聞いたことがありませんでしたが、木村万里さんにとって、一人の人間の一生を決めてしまうほどのインパクトのある芸と、その瞬間に居合わせそれによって影響を受けることができる感受性が揃った奇跡だったのでしょう。当人の下地の有無も大きいでしょうが、こんな出会いを持てる人は幸せですね。20歳ころの私にとっての「立川談志」は誰だったのだろうかと思います。でも、この年齢になってもまだ、そういうチャンスが目の前に現われるかも知れず、アンテナは張っていようと思いました。

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新聞記事(一部)。
全文は月間 笑いに生アクセスで読むことができます。

大阪の梅田花月で立川談志の「芝浜」を聴かなければ、いまここにこうして文章を書いてはいなかった。40年以上前の独演会。盆地のような客席、その底、前席から2列目の席。初めて見る洛語家がすぐ前にいた。「夢になるといけねえ」。サゲの後も椅子から動けず、ようようたってなだらか坂を駆け足で上の出□へ向かう。門限を気にしながら、このまま帰るにはあまりに惜しくて振り返った。足が止まった。お客と話し込む高座の談志に、知らないうちに拍手をしていた。やはり立ち去りがたく残っていた数十人のお客がつられて2度目の拍手を一斉に。
生きる意味をくそ真面目に悩む多感な10代、噺と同じ飲んだくれの父親がいたおかげて、「芝浜」のようになればどんなにいいだろうと涙し、その後、談志のずばり本音をさらす大人の姿に、文学書や哲学書からは得られなかった生活の知恵的な何か、おおげさに言えば、ちょっとは楽に生きていける魔法の術を入手したような気がした。(以下略)

HPに続きがありました。

そのあと、ファンレターを書いたら「拝復、貴方を覚えていますヨ」に始まって「噺の中で時折貴方に語りかけたはずです」っていうお手紙が。座っていた位置も把握。「格子の服を着てたでしょ?」「そばにお兄さんがいたでしょ?」
(中略)
文章を書くのが好きだと言ったら「書きゃいいじゃねえか」そうか、そんなことで生きてけるのか疑問だった。単にサラリーマンの家の子として育った身には、自由業で食っていけるなんて思いもしない。初めて文章が新聞にのったとき、週刊誌にのったとき、見せたら、私より喜んでくだすって。なんだ、こんなに喜んでもらえるのだったらもっと早く書けばよかったと驚いたくらい。それから幾星霜、今はこんなことになっていて。
流れ流れてこんなことになってます。

木村万里さんのHP(まりしろ)


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