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映画「春との旅」

映画「春との旅」


ずっと気になっていましたが、ようやく見ることができました。圧倒されて筋道だった感想が書けそうにありません。


北国の寒村の掘立小屋で数十年鰊を待っていた老漁師の忠男(仲代達矢)は年老いて体が不自由になり、小学校の給食係として勤め、忠男の世話をしていた孫の春(徳永えり)が廃校により失職して、都会に勤め先を探すため、離して暮らしている忠男の兄弟に祖父を預かってくれるように尋ねて歩く様子から描き始めます。

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忠男は偏屈で、世話をしてくれる春に対しても、色々指図したりしてわがまま放題です。生来の性格もあるのでしょうが、半分は幼児と同じように、春を困らせ、春の忠男に対する気持ちをいつも確認しておきたい気持ちの反映で、甘えの裏返しの表現だろうと思いました。それでも本当に春のことを考えていることは、春が思わず口走った祖父を兄弟に預けると言う提案に乗ったことからも分かります。春を自分の世話から解放して外の世界に出して上げたいと思っていたのです。

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二人で兄弟を尋ね歩きますが、実の兄弟でも、過去ずっと疎遠にしており、兄弟それぞれ、自分と家族の色々なのっぴきならない人生を抱えています。さらに、年老いて行動も思いどおりになりません。忠男の長兄(大滝秀治)は「どのつら下げて会いにきた。それがひとにものを頼む態度か」と拒みますが、後で自分達夫婦も息子達に言うとおり生きざるをえず、近いうちに施設に入ることが分かります。旅館を経営する姉(淡島千景)は忠男に「みんなあなたの犠牲者なのよ」と言い、役に立たない忠男は置けない、後継者とするため、春だけを残していけと言いますが、姉として今からでも忠男を一人で生きていくように暗に諭していることが分かります。不動産屋でバブル再来を狙っている弟ともお互いに「バカヤロー」と大喧嘩しますが、二人にホテルのスイートルームを予約して心配りを見せます。兄弟みんな頑固な忠男が突然尋ねてきて行った依頼に対して断りますが、応えることができる立場にあっても、できない境遇でもそれぞれ、異なる方法で忠男の事を考えていることが伝わります。でも、もうどうしようもないのです。老境にある兄弟達が、これが生涯で最後となるであろう訪問で、言葉にならない別れの会話をしているシーンが、演じている老俳優さんの実人生とも重なって心に沁みました。

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物語は忠男から次第に春が中心となって進んでいきます。忠男の兄弟との再会を見て、肉親同士が本音で感情をぶつけ合う場面に出合った春は短い時間の中で色々と考えて成長したのでしょう。忠男とずっと生きていく気持ちを固め、さらに、離別した父を尋ねようとします。自分の出自を確かめたいという心情はよく共感できます。父は忠男の娘と結婚しましたが、春が生まれた後離婚し、春の知らない間に再婚しています。春の母親は離婚後、自分を責め自死しています。春は父に対し、「過ちって償えないものなの。人って自分の事しか考えられないものなの」と、永年、心に秘めてきた思いを父にぶちまけます。

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映画はシャッター通りとなった地方の商店街、貧困や過疎、老人と介護の問題など現代日本の問題に対して問いているように思います。答えは提示されていません。だれもが春のような肉親を持てるわけではなく、持てたとしても春にも自分の人生があり、また、生活するためには働ける場所を見つけ、収入を得なければなりません。兄弟たちも、やっとのことで生きている状態でした。この生き辛い現実と、どう折り合いをつければよいかを考えてしまいます。私も家業は継がず、大学から都会に出奔し、結局、生涯郷里に戻りませんでした。親の介護も兄弟に頼りきりでした。サラリーマンの宿命とは云え、他の生き方はなかっただろうか、と今でも忸怩たる思いを持っています。


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徳永えりさん、「これが最初で最後の対面」と言い切った、父と再会時の般若のような睨み付ける目付や、その後の号泣シーンとともに鬼気迫る熱演でした。フラガールやうた魂でも脇役ながら、それぞれ主役を食ってしまう演技で、若いのに凄い女優さんだと思っていましたが、今回は、仲代達矢さんや、多くの老名優と渡り合ってさらに飛躍した感じでした。メイキングによれば、「1キロ走った演技は仲代さんなら走らなくてもできるが、徳永えりにはまだ無理で、実際に走らないとできない」と監督から、クランクイン前から春になり切るように缶詰にされて指導されたり、撮影中でも一晩海の前に立たせて春の気持ちに沿えるように追い込まれたようです。父との邂逅シーン撮影の後、過呼吸となるほど春として生きていました。

この映画は、映画「パーマネント野ばら」と縁があるようで、気が付いたら同日(2010.5.22)公開で、DVDも同日(2011.01.07)公開でした。

リンク
春との旅公式サイト
上野教授のコメント
うた魂♪の記事(1),(2)



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テーマ:日本映画 - ジャンル:映画

HDRな写真

HDR(広ダイナミックレンジ)な写真


2-3年前から、HDR写真がデジカメ写真の先駆者たちのHP等に見かけるようになっていました。ただ凄いと感心していただけで自分とは関係ない、ハイレベルな技術が必要であると考えていましたが、最近敷居が低くなってきたため挑戦してみました。本来は露出の異なる複数の画像(ブラケット撮影)が必要なのですが、なんとjPEG一枚からでもできるそうです。検討したソフトは次の3種類です。それぞれ、発売元へのリンクと1枚どりのJPEG画像からのテストHDR画像です。


1.Photomatrix

プロ版($99)とライト版($39)があり、プロ版の方が機能が多い。何れも試用が可能だが、試用中は出力データにメーカのロゴマークが入る。ブラケット撮影した複数の画像からHDR画像を形成できる。操作はスライダーを動かすとプレビュー画面に反映され、動作は比較的軽い。
http://www.hdrsoft.com/

photomatrixpro.jpg


2.Luminance HDR

フリーソフト、デフォルトで数種類の効果がプリセットされている他、ユーザ設定も可能。ブラケット画像取り込みも可能。スライドバーを動かしてのプレビューは不可能で、小さい画面で試した結果で条件を変える必要があり、やや使いづらい。処理は重いがフリーであり、ありがたい。
http://qtpfsgui.sourceforge.net/

luminance.jpg


3.Photoshopのプラグイン

最近のCSなどではフラケット画像からHDR写真を作成する機能があるようだが、私のマシンのPhotoshop7ではないため、プラグインとしてシェアウェアソフトを導入する必要があり、フィルタとして使用する。試用は可能だが、試用期間中は出力データの上下にロゴマークが入る。価格は$16と良心的。フィルタとしての性格上、フラケット撮影した複数画像には対応いない様子。プレビュー可能で処理は軽い。
http://www.mediachance.com/plugins/redynamix.html

photoshoppro.jpg

3種類で、あまり違いがわからないので、とりあえず、Photoshopのプラグインをオンラインで導入。シリアル番号などがメールで届いて直ぐに完了。以下はPhotoshopのプラグイン(Redynamix)で作成したHDR写真です。



北海道の風景
(道東)
doto1.jpg
(釧路川@釧路湿原)

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(女満別空港)

doto2.jpg
知床五湖(だぶん第2湖)

doto4.jpg
(網走、藻琴の感動の径あたり)

建物等

huukei02.jpg

huukei03.jpg

huukei01.jpg

普段はPLフィルタを場合によって使っていますが、PLフィルタが利くような偏光が多い(雲がないような)景色では返ってHDRの利きが少なく、雲があったほうが効果が大きいようです。色の飽和度を上げるとどきつくなります。

HDRとは広いダイナミックレンジ(EV)を対数的に圧縮して黒つぶれ/白とびをなくす技術だと思いますが、各色8-bitの1枚のJPEG画像からできる理屈が分かっていません。±2EVの3枚の画像からHDR合成してみましたが、1枚との違いはよくわかりませんでした。

テーマ:加工・合成写真 - ジャンル:写真

年始の御挨拶

あけましておめでとうぎざいます。

今年も本フログをよろしく御願いします。今年の干支はうさぎなので尾崎亜美さんの「そばかすうさぎ」の歌詞にある「心理学書もにんじんも齧る、あなたのフットワークの秘密は?」のように、フットワーク良く過ごしてみたいと思います。



 
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